入浴料が無料!? 驚きのNEWイベント「ヘルシンキ・サウナデー」

サウナは温泉みたいに何度でも、出たり入ったり時間をかけて楽しむもの。水分補給に喉を潤すビールが美味しいことと言ったら!撮影:Eetu Ahanen

ヘルシンキ(フィンランド)

フィンランドといえばサウナ。このサウナ発祥の地の首都を盛り上げる画期的な新イベントを紹介しよう。その名も「ヘルシンキ・サウナデー」。

主催の「Yhteismaa」は、街文化、コクリエーションと社会運動に特化したNPO。サウナデーは、サウナでヘルシンキのライフカルチャーを盛り上げようというイベント。撮影:Eetu Ahanen

主催の「Yhteismaa」は、街文化、コクリエーションと社会運動に特化したNPO。サウナデーは、サウナでヘルシンキのライフカルチャーを盛り上げようというイベント。撮影:Eetu Ahanen

フィンランドは、人口5.5万人に対し約3万ものサウナがある「サウナ大国」だが、忙しい現代人がうごめく昨今では、多くのサウナがあまり頻繁に使われていない。その一方で、もっとサウナを楽しみたい人たちも多く存在し、このギャップを埋めるべく、ソーシャル・イノベーション団体「Yhteismaa」と「Visit Helsinki」が立ち上がった。

この熱い蒸気がたまらない!旅人だってもちろん歓迎!フィンランド最高のおもてなしを味わってみて。撮影:Eetu Ahanen

この熱い蒸気がたまらない!旅人だってもちろん歓迎!フィンランド最高のおもてなしを味わってみて。撮影:Eetu Ahanen

このイベントでは、サウナを所有している個人や企業や団体が任意登録し、一般訪問客にサウナを“無料で”開放する。客に軽食や飲物なども提供する場合は、その分だけチャージしてもよい。協賛サウナは、イベント公式ポスターなどを利用して告知することができ、公共サウナの営業が許可されていない一般の個人宅でも、その日だけ「プチ・サウナ屋さん体験」をすることができる。

ヘルシンキ・サウナデーに無料で開放するサウナがある施設や建物には、来場者にわかりやすいように、このようなチラシが貼ってある。撮影:Eetu Ahanen

ヘルシンキ・サウナデーに無料で開放するサウナがある施設や建物には、来場者にわかりやすいように、このようなチラシが貼ってある。撮影:Eetu Ahanen

事前予約が要らない所もあるのだが、ここでは海外からこのイベントに確実に乗り込む方法として、「ヘルシンキ・サウナデー・ウェブサイトhttp://www.helsinkisaunaday.fi/」からのサウナ予約の段取りを紹介しよう。

サウナのみならず、火照った身体を湖に投じるところまで、是非味わっていただきたい。撮影:Eetu Ahanen

サウナのみならず、火照った身体を湖に投じるところまで、是非味わっていただきたい。撮影:Eetu Ahanen

まずこのサイトで、Facebookアカウントから、もしくは、名前とE-mailアドレスとパスワードを記入して登録する。予約するには、同サイトの「Book a sauna session」というページで、場所や時間、混浴か別浴、タオルやアメニティーの有無などがフィンランド語と英語の2か国語で書かれているのでよく読み(フィンランド語しか書かれていないところは、英語での対応が難しい可能性大)、好みのサウナの「Book」ボタンをクリックする。

サウナは温泉みたいに何度でも、出たり入ったり時間をかけて楽しむもの。水分補給に喉を潤すビールが美味しいことと言ったら!撮影:Eetu Ahanen

サウナは温泉みたいに何度でも、出たり入ったり時間をかけて楽しむもの。水分補給に喉を潤すビールが美味しいことと言ったら!撮影:Eetu Ahanen

クリックした後の詳細ページで、時間と性別のオプションに注意しながら、希望の時間帯をクリック。予約が完了すると、ボタンがグレーからオレンジに変わり、サウナの収容人数と申し込み客の数を示すインジケーターの数字が加算される。同行者の分は一緒に予約できないので、家族連れや友達と一緒に参加する場合には、あらかじめこのインジケーターで人数を確認してから、順次予約しよう。あとは当日、現場に直行するだけだ。

初回は3月開催だったので、雪も残る風情のあるサウナが楽しめたとのこと。裸足で雪の上を歩くのは罰ゲームではありません。撮影:Eetu Ahanen

初回は3月開催だったので、雪も残る風情のあるサウナが楽しめたとのこと。裸足で雪の上を歩くのは罰ゲームではありません。撮影:Eetu Ahanen

このサウナを中心に「ヘルシンキをもっと温かくて開放的な街に!」という思いが込められたイベントは、2016年3月12日に初めて開催され、既に10月29日に2回目も開催される。来年以降は未定だが、今後も継続される予定だ。旅人の皆さんも是非、この時期を狙って飛んできて一緒に汗を流して行っていただきたい。

サウナと言えば、マッカラ(ソーセージ)も欠かせない。サウナデーは入浴料は無料で開放しなければならないというルールだが、サウナ提供者が飲食物をふるまう場合には、その料金は来場者に請求してもいいことになっている。撮影:Eetu Ahanen

サウナと言えば、マッカラ(ソーセージ)も欠かせない。サウナデーは入浴料は無料で開放しなければならないというルールだが、サウナ提供者が飲食物をふるまう場合には、その料金は来場者に請求してもいいことになっている。撮影:Eetu Ahanen

「ヘルシンキをサウナにしてしまえ!」ぐらいの勢いで人々をサウナで熱狂させるこのイベント。サウナ発祥の国の底力を見るべし。撮影:Eetu Ahanen

「ヘルシンキをサウナにしてしまえ!」ぐらいの勢いで人々をサウナで熱狂させるこのイベント。サウナ発祥の国の底力を見るべし。撮影:Eetu Ahanen

フィンランド在住 靴家さちこ投稿者:靴家さちこ

2004年よりフィンランド在住。フリーのライターとしてジャーナリストとして、目が離せないフィンランド発の旬な話題を発信中。何年住んでも寒さと暗さは苦手なので、ここより北へは一歩も動きません。

Twitter:@Kutupon
●開催データ
国名 フィンランド
都市名(地域名) ヘルシンキ
イベント名(日本語) ヘルシンキ・サウナデー
イベント名(現地語) Helsinki Sauna Day
開催時期(前回開催) 2016年は3月と10月29日に開催、2017年は3月11日開催
初回開催年 2016年
来場者人数(規模感) 1500人(2016年3月開催分)
アクセス ヘルシンキ及び近郊にある登録サウナ施設
主催団体(名称) NPO:Yhteismaa ry
公式ホームページ http://www.helsinkisaunaday.fi/
料金 サウナの入浴料は無料。
予約 人数制限がないサウナには不要、あるサウナには事前予約が必要。開催2か月前ぐらいから公式サイトから予約できる。
知名度 ★★☆☆☆
おもしろ度 ★★★★☆
開催場所(主な会場) ヘルシンキ市内及び近郊のサウナ施設があるホテル、レストランや個人宅など各所