人口3700人の町オリオーロ・ロマーノの「ポルチーニ祭り」

30店以上の露店!ゆっくり見て回りながら、お店の人と話すのも楽しいですよ。

 オリオーロ・ロマーノ(イタリア)

ローマから約60キロ離れたヴィテルボ県のオリオーロ・ロマ―ノ市で2003年から開かれているポルチーニ祭り。
中世の面影残る人口約3700人の小さな町に多い時には一日に2000人近くの人が訪れるほど、近県では有名なお祭りです。
第15回目となる今年(*2018年)はお天気にも恵まれました。

きれいな青空。階段を上がったところに会場となるウンベルト1世広場があります。

きれいな青空。階段を上がったところに会場となるウンベルト1世広場があります。

朝11時半、まだあまり人も多くなく町を散策するには良いかもしれません。

ウンベルト広場にあるアルティエリ宮殿

ウンベルト広場にあるアルティエリ宮殿

オリオーロ・ロマーノのポルチーニ祭に来たら是非見学してほしいのが、アルティエリ宮殿。1578年から1585年にかけて建設され、宮殿内には数多くのフレスコ画とともに、現在までの教皇画がずらりと並ぶギャラリーがあり、これは圧巻です。

アルティエリ宮殿内のフレスコ画

アルティエリ宮殿内のフレスコ画

アルティリエ宮殿内 268枚の教皇画!!

アルティリエ宮殿内 268枚の教皇画!!

教皇画の一部

教皇画の一部

ローマの五大バジリカの一つである、サン・パオロ・フォーリ・イン・ムーラ大聖堂が1823年の火災で大部分を焼失し、その後の再建時に必要となった教皇画の参考に使われたのも、このアルティエリ宮殿内に展示してある絵画だそうです。
その宮殿を背にして目の前に見える3つの細道の一番左に、露店がずらり。

30店以上の露店!ゆっくり見て回りながら、お店の人と話すのも楽しいですよ。

30店以上の露店!ゆっくり見て回りながら、お店の人と話すのも楽しいですよ。

カラーブリア州,アブルッツォ州特産のサラミ、生ハム、チーズ

見てるだけでお腹が減ってきます

見てるだけでお腹が減ってきます

女性に嬉しいドライフルーツや

生姜、ミカン、グレープフルーツ、リンゴ、メロンなど種類も豊富。ちょっと小腹がすいたときにいかが?

生姜、ミカン、グレープフルーツ、リンゴ、メロンなど種類も豊富。ちょっと小腹がすいたときにいかが?

ヨーロッパ人が大好きなリコリス(スペインカンゾウ)でできた飴やグミ

ほのかな甘みと苦みがある独特の味。消化を助け,せき、胃痛、低血圧に良いとされているリコリス。お土産に良さそう

ほのかな甘みと苦みがある独特の味。消化を助け,せき、胃痛、低血圧に良いとされているリコリス。お土産に良さそう

おじいちゃんが作るオリーブの木でできた時計もあり。

自然な木のフォームを利用した時計。時間に追われる日々がですが、この時計には癒され感あり。

自然な木のフォームを利用した時計。時間に追われる日々がですが、この時計には癒され感あり。

お祭りって日本でもそうですが、露店を見て回るのは本当に楽しい。子供の頃を思い出すからでしょうか?
目で楽しんだ後は、お腹も満足させないと、ということで、お祭りのメインイベント、ポルチーニ茸をふんだんに使ったイタリア料理を味わいましょう。
今回は特別に責任者の方の許可のもと、ポルチーニ祭り本部(笑)の厨房に入らせて頂きました。

緑のTシャツを着た方がポルチーニ祭り主催協会会長エンリーコさん。一人で写るのが照れたのか、背を向けてブルスケッタを食べていた人を少々強引に引き込んでおりました。

緑のTシャツを着た方がポルチーニ祭り主催協会会長エンリーコさん。一人で写るのが照れたのか、背を向けてブルスケッタを食べていた人を少々強引に引き込んでおりました。

土日に訪れる2000人以上の観光客のお腹を満たすため、厨房には25名のスタッフが総出でフル回転。話しながらジョギングするほどおしゃべり好きなイタリア人も、今日は真剣です。

皆さん真剣

皆さん真剣

黙々とプルチーニ茸の下準備。一日で一体どれだけのポルチーニ茸を処理するのでしょうか?

黙々とプルチーニ茸の下準備。一日で一体どれだけのポルチーニ茸を処理するのでしょうか?

今日のメニューをお先に拝見

インゲン豆とポルチーニ茸のスープ

インゲン豆とポルチーニ茸のスープ

フェットチーネパスタ用のポルチーニ茸のソース。生クリームは入れないのよ!とイタリアおばちゃまからのお願いです。

フェットチーネパスタ用のポルチーニ茸のソース。生クリームは入れないのよ!とイタリアおばちゃまからのお願いです。

ポルチーニ茸をクリーム状にして、焼いたパンにまぶして頂きます

ポルチーニ茸をクリーム状にして、焼いたパンにまぶして頂きます

この係が一番大変。煙まみれです。

この係が一番大変。煙まみれです。

そしてようやくお客さんのもとへ。

美味しそうです。ポルチーニ茸のフライに惹かれます。

美味しそうです。ポルチーニ茸のフライに惹かれます。

席の確保も一仕事。これは日本もイタリアも同じですね。

席の確保も一仕事。これは日本もイタリアも同じですね。

もちろんポルチーニ茸も販売しています。イタリアではガッレットと呼ばれるアンズダケもありました。

日本に持って帰れないのが残念

日本に持って帰れないのが残念

目もお腹も楽しめるオリオーロ・ロマーノのポルチーニ祭りは、

① 朝10時ごろに会場につき広場と街並みを楽しみながら露店を見る。
② 11時30分ごろ遅くても11時45分頃にはお昼の食券を買う列に並び始める。
③ お昼をゆっくり食べてから、アルティエリ宮殿の見学

のコースがお勧め。なぜかというと、もし食券を買うのが遅れたらこんなことになるからです。

いつもはブーブー文句を言って列に並ぶのが嫌いなイタリア人なのに、食が関わると長蛇の列も平気!?

いつもはブーブー文句を言って列に並ぶのが嫌いなイタリア人なのに、食が関わると長蛇の列も平気!?

帰りの移動に問題なければ、19時スタートの夕食に合わせて、お昼からの半日で露店をみたり、アルティエリ宮殿見学に使うのもありです。
中世の街並み残るオリオーロ・ロマーノのポルチーニ茸祭り。食をこよなく愛するイタリア人と秋の味覚を楽しみませんか?

●アルティエリ宮殿
住所:Piazza Umberto I 01010 Oriolo Romano (Vt)
開園日:火曜~日曜
開園時間:8:30~19.30
入場料:5ユーロ

投稿者:LeMuse-Japanitaly
イタリア在住の鹿児島人でピアノ弾きで、一般社団法人Le Museの代表理事。音楽マスタークラスをイタリアと日本で開催。ピアニスト、ピアノ教師の仕事の合間に少しでも時間ができるとイタリアをぶらぶらする癖あり。ローマで開催される展示会は全部、気になる展示会があればフラーっと出かける癖もあり。音楽と芸術を通して日本とイタリアをさらにつなげたい思いで活動中。

HP:http://lemuse.or.jp/
ブログ:http://lemuse.or.jp/le-muse-blog
Twitter:@LeMuse_Satoko
Facebook:https://www.facebook.com/lemuse.japanitaly/
はてなブログ:http://lemuse-japanitaly.hatenablog.com/
●開催データ
国名 イタリア
都市名(地域名) Oriolo Romano (オリオーロ・ロマーノ)
イベント名(日本語表記) ポルチーニ祭
イベント名(現地語表記または英文名) Sagra del fungo porcino di Oriolo Romano
開催時期(前回開催・次回開催) 前回開催 2017年9月15~17日、22日~24日 次回開催予定 2019年9月13日~15日、20日~22日
初回開催年 2003年
来場者人数(規模感) 土日は2000人以上
アクセス ローマ・テルミニ駅から電車で約1時間40分、ヴィテルボ行、オリオーロ駅下車後、会場のウンベルト1世広場まで徒歩で15分。ローマから車で約1時間
主催する団体(名称) Ass. Culturale Oriolo Romano オリオーロ・ロマーノ文化協会
公式ホームページURL http://www.sagraoriolo.it
料金 入場料無料 会場での食事は要(ブルスケッタ2€、パスタ5€から7.5€、焼きサルシッチャ1本1.5€など)
予約
知名度 ★★★★★
おもしろ度 ★★★★☆
開催場所(主な会場) ウンベルト1世広場 Piazza Umberto I°
開催場所(住所) Piazza Umberto I°   01010 Oriolo Romano( VT)