北ヨーロッパ最大の老舗ミュージックフェスティバル「ロスキレフェスティバル」

ロスキレ（デンマーク）

デンマークと言って思い浮かべるものは何でしょうか。
アンデルセンの生まれた国、ロイヤルコペンハーゲンの清楚な青、ヤコブセンに代表される北欧デザイン。
そんなおとぎの国のようなイメージを覆す音楽イベントがデンマークにはあります。

メインとなるオレンジステージ。photo by Joeri Swerts

それがロスキレフェスティバル。今やデンマークの夏の風物詩となったこのイベント、９つのステージで１８０組ものアーティストを迎え、約１３万人の来場者が１週間の音楽パーティーを繰り広げます。

会場の規模は広く、参加者も１０万人を超えます。photo by SH Luftfoto

ヨーロッパでは５本の指に入る規模と言います。ここには北欧のアーティストだけでなく、世界中からロック、ヒップホップ、メタルなど様々なジャンルのアーティストが集まります。
２０１６年のメインはレッドホットチリペッパーズ。
過去にはローリングストーンズ、コールドプレイ、ビョークなどの出演もありました。

様々な人たちで大盛り上がりの会場。photo by Tobias Nicolai

ステージは９つもあるわけですから、観覧スケジュールの組み方には頭を悩ませなければなりません。
また、このイベントの期間中、参加者は会場でキャンプが基本です。アーティストのステージが終わった後も、夜遅くまで自分達のキャンプサイトで歌い、踊り、パーティーをして過ごします。
１９７１年にヒッピーの流れで始まった余韻がここに感じられます。実はこのイベント、終了後の会場の汚さが数年前から問題視されていました。
まるでゴミ集積所のように変わり果てた会場。

水辺でのんびりできるスポットもあります。photo by Helena Lundquist

隣のキャンパーとパーティーなんてこともあるかもしれません。photo by Jonas Jessen Hansen

それを改善すべく、キャンプ場も様々なエリアに分けられ、夜通し騒ぎたい人たちのレギュラーサイト、サイトをきれいに保つことを目標に掲げたClean Out Loud サイト、夜２２時以降は静かに過ごしたい人の Silent and Clean サイト等、住み分けされるようになりました。フェスに参加したいけど汚いのはちょっと…という人にも過ごしやすいようになってきています。
そして、このイベントのサブイベントであり毎年話題になるのがNaked Run です。
その名の通り、裸のラン。
裸になれば誰でも参加でき、優勝者男女それぞれには次回のイベントチケットが贈られるというもの。
まさか裸で、と信じられないかもしれませんが、北欧のラテンと言われるデンマーク、シャイな人柄が多い割にこういうところはなぜか寛容なのです。

キャンプサイトの規模もとても大きいです。photo by SH Luftfoto

イベントのチケットは年々値上がりするとともに競争率も高くなっています。
だいたい１１月中旬には予約サイトがオープンしますので、気になる方は逐一チェックしてみてください。会場への入場やキャンプ場の予約に関しても、多くの人が殺到し、売り切れてしまうのも早いので、すべての予約を早めにすることをお勧めします。
来年の夏休みは早めに取って、音楽で埋め尽くされた夏をデンマークの空の下で過ごすのはいかがでしょうか？

投稿者：さわまど
デンマーク在住。長年の海外住まいを生かして、現地の生きた情報を提供していきます。