プラヤ・デル・カルメン(メキシコ)
皆さん、1月6日が世界の沢山の子供にとって特別な日だということを知っていますか?そう、この日はカトリック信仰のある国では子供達はプレゼントをもらう日。彼らにとってプレゼントをもらうのは12月24日のクリスマスの日ではなく、(時には両方の日にプレゼントをもらう子供もいます)1月6日の「Dia de Reyes」(3人の賢者の日)。これは、この日に誕生したキリストに3人の賢人がプレゼントを持って訪れてきたという聖書のお話しから来ています。カトリック信仰の強い各国では様々な方法でこの日をお祝いしますが、メキシコではちょっと特別な方法でこの日を祝います。
この日は子供達だけでなく大人にとっても楽しい日となる理由は、Rosca de Reyes(ロスカ・デ・レエス) と呼ばれる真ん中が開いたドーナッツ型のパンを食べるからです。このパンは日本でいうメロンパンのような生地の部分とメキシコの伝統的なスイーツの1つでもあるフルーツペイストで飾られています。さて、このパン通常は一人で食べることはなく、職場の仲間と、友人とまたは家族と皆で食べます。その理由は、実はパンの中にプラスティックでできた小さい赤ちゃんのキリストの人形が隠れているからです。
パンの大きさにもよりますが、小さいロスカだと人形は1つ、大きいもので4つか5つは入っています。多くの場合職場でシェアして楽しむため、この日はスーパーに特大サイズのロスカがパン屋さんに並びます。さて、楽しみはここで終わりません。この人形のスライスに当たった人は2月に「タマレス」(Tamales)というメキシコ料理を作って皆にご馳走しなければならない!という決まりごとがあるのです。これは昔からの伝統、とはいっても最近では本当に2月にタマレスを作る人は実際には多くはいません。
その理由の1つはタマレスを作るのはとても時間がかかるから。このタマレス、トウモロコシの粉を使って生地を作り中に鶏肉やチーズとペッパーなどの具を入れて、蒸した食べ物。忙しい現代人は決まり事のタマレスを本当に作る時間がないというのは少し残念ですが、それでもこの日が特別な日であることは変わっていません。
このパンを食べる時はホットチョコレート(日本でいうココア)と食べるのが定番中の定番。新年のこの時期にメキシコにご旅行の方は必ずどこかでこのパンを見ることができるでしょう。2、3人で分けて食べられるくらいの小さいロスカも売っていますので、機会があれば是非中の人形を探してみてください!
投稿者:Yu Larraz メキシコ在住ライター。2009年よりメキシコ、カリブ海が美しい町プラヤ・デル・カルメンに住んでいます。メキシコは自然と文化が非常に豊かな国。レアな情報を含めメキシコの魅力を現地からお伝えしていきます。
●開催データ | |
国名 | メキシコ |
都市名(地域名) | プラヤ・デル・カルメン |
イベント名(日本語) | 3人の賢者の日 |
イベント名(現地語) | Dia de Reyes |
開催時期(前回開催) | 毎年1月6日 |
初回開催年 | 100年以上前 |
来場者人数(規模感) | メキシコ全土で祝う |
知名度 | ★★★★★ |
おもしろ度 | ★★☆☆☆ |
開催場所(主な会場) | 家、職場 |