メキシコシティ(メキシコ)
2003年にメキシコのユネスコ無形文化遺産として登録された「死者の日」。聞いたことがある人も多いと 思います。正式な名称は「死者に捧げる先住民の祭礼行事」。日本のお盆に当たる祭日で、10月31日から11月2日までの3日間、亡くなった故人の魂がこの世に戻ってくるとされるメキシコの土着の伝統行事です。
もともと家族で祝う行事で、先住民文化の影響が強く残るこの伝統行事は特に地方都市で根強く受け継がれてきました 。墓地はマリーゴールドの花であふれ、見事に飾り付けられます。国中に色とりどりの祭壇が設けられ「死者の日」ムードでいっぱいになります。
「死者の日」には故人が好きだった食べ物やお酒を用意し、音楽をかけ親族一同お墓に集まり朝まで食べて踊ってどんちゃん騒ぎ。魂は死なないと信じるメキシコでは、故人を思い悲しむのではなく、一緒に楽しい時間を過ごしたいという思いがあるからです。メキシコ人にとって「死」とは、忌嫌われるものではなく、身近で親密なものなのです。
近年、世界的な注目を浴び始めた「死者の日」。特に有名なジェームズ・ボンドの007シリーズの「スペクター」の冒頭シーンに「死者の日」を模したパレードが登場したのが記憶に新しいと思います。このシーンがきっかけで一気に国際的な知名度を上げたメキシコの「死者の日」は多くの観光客にも人気のイベントでそのユニークな文化を一目見ようとメキシコを訪れます。
メキシコ首都メキシコシティにも「死者の日」の見所がたくさん。そんなメキシコシティ観光促進の一環で新たに開催されることになったのがこの「死者の日」パレード。「007」のワンシーンの再現を目指した、市を上げての大規模なパレードです。
初回の2016年は、大盛り上がり!メキシコ国内外から多くの参加者が殺到し、25万人以上の集客を果たしました。1回目にしてメキシコシティ「死者の日」の目玉イベントとして一気に有名になりました。
パレードはメキシコシティのシンボル的存在で金ピカに輝く天使の像が印象的な「独立記念塔」をスタート地点に、メキシコシティのおへそ「ソカロ」まで700メートルほどの距離を3時間かけて行脚します。2016年のパレードに参列したパフォーマーは580人ほど。最高にカラフルで陽気でハッピーなパレードはメキシコで一度は訪れたいイベントの一つです!
パレード会場にはお祭り大好きなメキシコ人がたくさん集まりまさにお祭りムード!アメリカ文化の影響も強く受け、ハロウィーンの風習も混ざり、まさに何でもありのごちゃ混ぜコスプレ大会になっていました。特に骸骨をモチーフにした仮装はメキシコ伝統だけあって、気合い度が高い。さすが本場です。
パレードに即発され骸骨メイクをしたくなったら、その場でメイクもできるのでパレード参列者になった気分を味わうこともできます。パレードが終わった後も、そこらじゅうで撮影大会が開かれ長閑な雰囲気が印象的でした。
投稿者:yuca ドイツの大学院で世界の文化遺産保護の研究をしています。研究対象はメキシコの無形文化遺産など。ベルリンを拠点にライターとしても活動中。主にベルリンやメキシコの観光スポットやおすすめ情報をご紹介します!
●開催データ | |
国名 | メキシコ |
都市名(地域名) | メキシコシティ |
イベント名(日本語) | 死者の日仮装パレード |
イベント名(現地語) | Desfile de Dia de Muertos |
開催時期(前回開催) | 2016年10月30日開催時の記事です。 |
初回開催年 | 2016年 |
来場者人数(規模感) | 約25万人 |
アクセス | 最寄りの地下鉄はセビージャ駅になるが、パレード当日は混雑緩和のために駅が閉鎖される可能性があるので公式サイト等を要チェック |
主催団体(名称) | メキシコシティ市 |
公式ホームページ | http://www.cultura.cdmx.gob.mx |
料金 | 無料 |
予約 | なし |
知名度 | ★★★★ |
おもしろ度 | ★★★★★ |
開催場所(主な会場) | メキシコシティレフォルマ通りからソカロまで |
開催場所(住所) | Paseo de la Reforma y Eje 2 PTE, Juárez, Cuauhtémoc, 06500 Ciudad de México, CDMX |