デザイン好き必見！世界最大級のインテリアの祭典「ミラノサローネ国際家具見本市」

ミラノ（イタリア）

ミラノサローネって、どんなイベント？

毎年、4月が近づくとインテリア業界やデザイン系の雑誌などを賑わせる「ミラノサローネ」。日本だけでなく世界中の人々が注目する超有名イベントですが、業界関係者でないと馴染みがないだけに、どんなイベントなのかよく知らないという人も多いのではないでしょうか。

ミラノ・サローネは正式名称を「ミラノサローネ国際家具見本市（Salone del Mobile.Milano）」といい、イタリア国内外の家具・インテリアメーカーが集まり、自社製品の展示を行うイベント。もともとは小さな家具メーカーや工房が一堂に会し、商業的な交流を図ることを目的として1961年に始まりました。

毎年、世界各地から30万人を超える人が訪れるビッグイベント

最初はイタリア国内の限られたメーカーが集まる小さなイベントでしたが、1965年頃から各社がブースデザインに凝り始め、他社との差別化を意識し始めたことから会場は大きな盛り上がりを見せるようになります。1967年には家具見本市を国際化、1974年にはキッチン関連製品や照明関連製品など、家具だけでなくインテリアにまつわる見本市も併設されるなど、イベントは大型化。今では同じミラノで開催される「ミラノ・コレクション」と並ぶ、イタリア屈指のビッグイベントとなりました。

日本で有名な「カリモク」の姿も

会場は超巨大、とても1日では回りきれない!?

デザインやインテリアに興味ある人にとっては垂涎のイベントとも言えるミラノサローネ。しかし、もともとは業界関係者の交流を目的としたものだけに、一般の人が入場できるのは、毎年イベント期間中の土日曜のみとなります。

こんなIT機器と連動したキッチン家電もあります

ちなみに会場となる「フィエラ・ミラノ（ロー・フィエラ）」の面積はおよそ21万平方メートル。そこに2500社ものメーカーが参加しているのだから、とても1日や2日で全てのブースを見ることはできません。
会場内はあまりはっきりとした区分はないものの、クラッシック家具、モダン家具、オフィス家具、ITテクノロジー、インテリア雑貨など同じようなジャンルのメーカーが固まって展示されています。そのため、最初はざっと全体を俯瞰するように見学し、自分が気になるジャンルを見つけたら、そこを集中的に見るようにするといいでしょう。

各社とも、ブースのデザインはかなり気合が入ってます

ミラノ中がお祭り騒ぎ、フォーリ・サローネにも大注目！

期間中、イベントが開催されるのは本会場のフィエラ・ミラノだけではありません。ミラノサローネ開催に合わせて、フォーリ・サローネ（サローネ外、の意）と呼ばれるイベントがミラノ市内のさまざまなエリアで開催されます。また、期間中はミラノサローネに参加していないミラノ市内の家具・インテリアメーカーや販売店も、自社ショールーム内でイベントを行うことがほとんど。街中はちょっとしたお祭り騒ぎのようになります。

こちらのイベントも各社かなりの意匠をこらしていて見ごたえがあります。実際、期間中は本会場でなく、ショールームをはしごしながらフォーリ・サローネを楽しむという人も少なくありません。

本会場、フォーリ・サローネともにとにかく見どころが多いため、期間中は忙しく歩き回ることになることは間違いありません。来場の際は、ぜひしっかりと計画を練ってお越しくださいね。

期間中はミラノ中でイベントが開催されています

投稿者：鈴木圭

イタリア・ミラノ在住、フリーライター。広告ディレクターや海外情報誌の編集者などを経て、2012年にイタリアに移住。イタリア関連情報や海外旅行、ライフスタイルなどの分野を中心に活動中。物欲が強いので、旅行先ではお土産物屋さんに吸い込まれがち。特に布とキリムに弱い。「とりあえず食べてみよう」をモットーに生きてます。
HP https://suzukikei81.com/  Twitter https://twitter.com/bubblefisher  Instagram https://www.instagram.com/suzukikei81/