パリほかフランス全土(ヨーロッパ33か国で開催!)
フランスの5月頃といえば春になって日が長くなり、とても過ごしやすい気候で外出がしたくなるとき。そんな5月下旬の土曜日に日本では馴染みのない面白いイベントが催されます。
それはフランス語で «Nuit des Musées(ニュイ・デ・ミュゼ)»と言うイベントで、ナイトミュージアムを意味します。ただし美術館が夜遅くまで営業しているというのではなく、美術館・博物館が夜間入場無料となって楽しめる特別な日なのです。
この日はあちこちの美術館や博物館でマッピング映像や特別なイベント、劇、コンサートなど、普段はしていない演出もあり、そのうえ年に一回の行事とあって町中の美術館に人が集まります。1997年にドイツのベルリンで行われたのが発端で、フランスでは1999年に最初のNuit des Musées が開催されました。
少しずつヨーロッパの国々にこのイベントが広まっていき、2005年に正式に33の国で『ナイトミュージアム』として同じ日にイベントをするようになったのだそうです。ヨーロッパ全体ではなんと3000もの美術館・博物館が対象になっていて、ユネスコや文化庁の主催で行われています。若者を初めとし普段なかなか美術館に行く機会がない人にもアートや文化に親しみを持ってもらうため、気候がよく参加しやすい5月末の土曜日に毎年開催しているのだそうです。
フランスでは19時に始まり、0時頃まで無料開放されています。夜遅くまで開いているのでいくつかの美術館・博物館を回ることもでき、実際パリの街にはたくさんのスポットがあるので時間いっぱい使えば2~3の美術館・博物館に行けます。ルーブル美術館やオルセー美術館、ポンピドゥーセンターなど有名なところへももちろん無料で入れるので得した気分。Nuit des Muséesは夜であることと特別イベントも開催されるのでみんなお祭り気分で楽しんでいます。
豪華な作品の数々を無料で見られるのは本当にいい機会ですし、夜だからこそ楽しめるマッピング映像もあったりして見応えもたっぷり。若者だけでなく家族にも人気のイベントです。
普段は見られない、美術館から見える夜景もまた醍醐味。行きたい美術館・博物館がどんなイベントをしているかの詳細はそれぞれのホームページで確認できます。
ただし、コンサートなどのイベントがある時間帯や人気の美術館・博物館は混み合うことがあるので、時間に余裕をもって行くことをお勧めします。
2018年は5月19日の土曜日に開催予定なので、この時期フランスに滞在される方は是非ナイトミュージアムを満喫してくださいね!
投稿者:ELIE INOUE パリ在住ファッションジャーナリスト。デザイナー取材やコラム執筆など、多数の媒体に寄稿中。 インスタグラム:https://www.instagram.com/elieinoue/
●開催データ | |
国名 | フランス |
都市名(地域名) | フランス全土(ヨーロッパの33か国で開催されている) |
イベント名(日本語) | ミュイ・デ・ミュゼ(和訳:ナイトミュージアム) |
イベント名(現地語) | Nuit des Musées |
開催時期(前回開催) | 毎年5月下旬の土曜日 |
初回開催年 | 1999年(フランスでの初回開催年) |
来場者人数(規模感) | フランス含むヨーロッパの33の国 |
アクセス | 各都市、メトロは美術館・博物館の営業時間に合わせて遅くまで運行。 |
主催団体(名称) | 各都市 |
公式ホームページ | https://nuitdesmusees.culturecommunication.gouv.fr/ |
料金 | 無料 |
予約 | 不要 |
知名度 | ★★★★★ |
おもしろ度 | ★★★★★ |
開催場所(主な会場) | フランス各都市 |