地球の裏で花咲くオタク文化、ペルーのオタクフェスト Otakufest

リマ（ペルー）

世界を魅了する日本のアニメは、ここペルーでも大人気。ペルーの首都リマには、日本発のこのサブカルチャーを愛する若者が少なくありません。そんなアニメファンたちの集いが、「Otakufest（オタクフェスト）」。毎年10月末に2日間にわたって開催されるこのペルー最大のアニメフェスティバルには、延べ1万人ものホットなOtakuたちが集結します。

オタクフェスト会場の様子

会場はまさにオタクの聖地・アキハバラそのもの、店頭に並ぶ商品も日本に引けを取りません。ポスターやステッカー、クリアファイルを始め、缶バッジ、キーホルダー、シール、ぬいぐるみ、かぶり物、マグカップなどの食器類、置物、Tシャツ、手ぬぐい、アクセサリー、フィギアやプラモ、等身大の抱き枕などさまざま。もちろんDVDやコミックも充実しています。

アニメ関連グッズは輸入品も多く、ペルーの物価を考えるとそうそう安くはありません。なので品定めは真剣そのものです。

この抱き枕は日本円で3000円以上！

日本のアニメだけでなく、スーパーマンやバットマンなどのアメコミ関連グッズやビデオゲームも豊富。なんと、同人誌のコーナーまでありました。リマのOtakuたちは日本のアニメや漫画をただ見て楽しむだけでなく、自分たちの世界を構築するレベルにまで至っているんですね。

ポスターやパンフレット、DVDなどが所せましと並んでいます

同人誌のコーナー。リマでもBLは大流行りのようですね。

そんなオタクフェストに花を添えるのが、華やかなコスプレイヤーたちです。手作り感あふれる衣装から、プロの仕立て屋に依頼したという本格的なものまでさまざま。自分のコスプレ写真をブロマイドとして販売する女の子もいました。演じるキャラクターについて説明してくれたり、カメラを向けるとキメのポーズを取ってくれたりとみな和気あいあいとした雰囲気で、アニメや漫画に詳しくなくても十分楽しむことができました。

地元テレビ局も取材に訪れていました。みんな、本当に楽しそうです。

本格的なブロマイドがいっぱい。

こういうのを見るとなぜかホッとしますね。

こうしたアニメ関連イベントはリマ市内で時々開催されますが、このオタクフェストが一番人気の理由はなんといっても海外ゲストを招いてのライブ！2017年は全日本アニソングランプリ決勝大会グランプリ受賞の鈴木このみさんや、初代「ドラゴンボール」の主題歌「魔訶不思議アドベンチャー!」でお馴染みの高橋洋樹さん、「ドラゴンボール改」のオープニングとエンディングを担当した谷本貴義さんなど、豪華メンバーが来秘予定。ラテン版ドラゴンボールの主題歌を歌ったメキシコ人歌手アーロン・モンタルボも参加するそうですよ。

2015年のオタクフェスタには、アニメタル（アニメソングをヘヴィメタルにアレンジして歌うこと）でお馴染みの坂本英三さんが来秘。すごく盛り上がりました！

ステージではコスプレコンテストも開催。

言葉の壁を超えて誰もが楽しめるこうしたイベントこそ、真の国際交流と言えますね。2017年は10月28日、29日に開催予定。今年も大いに盛り上がること、間違いなしです！

※当記事は2017年に作成したものです。

投稿者：原田慶子
ペルー・リマ在住フリーランスライター。ペルーの観光情報を中心に文化や歴史、グルメ、エコ、ペルーの習慣や日常などを様々な視点から紹介。『地球の歩き方』『今こんな旅がしてみたい』『トリコガイド』『世界のじゃがいも料理』などペルー編の取材協力多数。「Keikoharada.com」にてペルー情報発信中。
HP：http://www.keikoharada.com/