地球の裏側ペルーでワッショイ！ Matsuri AELU 2017

リマ（ペルー）

軽快な祭り囃子と盆踊り、威勢のいい掛け声とともに町を練り歩く御輿、そして浴衣姿の少女たち。日本の原風景ともいえるお祭りですが、これが南米ペルーでも行われているってご存知ですか？

マツリは広大なAELUの敷地にある野球場が会場。写真左側のステージでさまざまな催しが行われます。

「Matsuri AELU（マツリ・アエル）」は、日系人団体が運営するスポーツ施設「Asociación Estadio La Unión（通称：AELU／アエル）」で開催されるお祭り。毎年11月にリマで行われる日本文化週間のフィナーレを飾る、いわば目玉イベントです。日系人が主役だけあって日本のお祭りにはない催しもありますが、それはそれで異国情緒というもの。日本となんら縁のないペルー人たちにも大人気で、大勢のリマ市民がこのマツリ・アエルを楽しみにしています。

ペルーは南米で初めて日本人移民を受け入れた国。リマにはその子孫たちにより組織された県人会がたくさんあります。

マツリ・アエルの最大の楽しみは、なんといっても露店でのお買い物。日本風のお弁当を始め、たこ焼きや焼きそば、ヤキトリ、お餅やたい焼きなどの和風スイーツ、アニメ関連グッズやファンシーグッズ、おもちゃなどがずらりと並びます。日本料理はペルー人にも大人気で、早々に売り切れてしまうメニューもあるそう。会場に到着したら、まっさきにお目当ての料理を確保するという常連もいるそうですよ。私のおすすめはアツアツの沖縄そば。夜はまだ寒いので、温かいお料理が何よりです。

マツリにはいろんな屋台が出ます。こちらはその名も「Iro iro（いろいろ）」。いったい何を販売しているのでしょうか？

きしめん風の焼きそばや沖縄そば、ヤキトリもあり。もちろん冷えたビールも準備完了！

会場の一角にはステージが設置され、日系の若手バンドによるコンサートやカラオケショー、日系婦人会の盆踊りや、ソルテオ（くじ引き）などが行われます。また日系の小中学校に通う子供たちや各県人会のメンバーによるパレードのほか、御輿も登場。掛け声はもちろん、「Washoi Washoi（ワッショイ、ワッショイ）！」元気な声に、会場は一気に盛り上がります。

琉球國祭り太鼓のリズムに合わせ踊る沖縄獅子。勇ましい！

日系校「Colegio Hideyo Noguchi（野口英世学校）」の生徒たち。浴衣や法被が初々しいですね。

ミス・ニッケイのお2人が会場に花を添えます。

マツリ・アエルのもう1つのポイントは、日本人歌手やバンドの無料コンサートが開催されること！ペルーに暮らす日系人の6～7割が沖縄出身者ということもあり、これまで「島唄」で有名な宮沢和史さんやアルベルト城間さん率いるディアマンテス、大城クラウディアさん、エリック福崎さん、BEGIN、りんけんバンドなど、沖縄に縁のあるゲストが来秘し、マツリ・アエルでコンサートを行いました。2017年はアルベルト城間さんとLucy（長嶺ルーシー）さん、エリック福崎さんの3人が来秘。今年も大いに盛り上がりました。

この年のゲストは宮沢和史さんとアルベルト城間さん、大城クラウディアさん、エリック福崎さんという超豪華メンバーでした。

食べて飲んで踊って歌って、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。深夜零時に打ち上げられるにぎやかな花火とともに、マツリ・アエルも終了。名残りを惜しみつつ、みな三々五々会場を後にします。本来なら最後の花火まで楽しんでいただきたいのですが、夜のリマは大変危険。もし帰りが遅くなるようなら、送迎の手配は必ずしておきましょう。

深夜零時の花火でマツリ・アエルは終了！

ちなみにいつもは日本文化週間のトリを飾るマツリ・アエルですが、2017年は日本文化週間のオープニングイベントとして開催されました。いつにもまして盛大で、遅くまで盛り上がったそうですよ。

投稿者：原田慶子
ペルー・リマ在住フリーランスライター。ペルーの観光情報を中心に文化や歴史、グルメ、エコ、ペルーの習慣や日常などを様々な視点から紹介。『地球の歩き方』『今こんな旅がしてみたい』『トリコガイド』『世界のじゃがいも料理』などペルー編の取材協力多数。「Keikoharada.com」にてペルー情報発信中。
HP：http://www.keikoharada.com/