バンコク(タイ)
タイ王国では、毎年1月の第二土曜日を「子どもの日」としています。
日本とは異なり国民の祝日として制定されているわけではありませんが、この日、タイ全土では“子どもが主役”となる様々なイベントが催されます。大型デパートでキッズイベントが開催されたり、交通機関の子ども料金が無料になったり、また、動物園や遊園地の入場料が無料になったりもします。
その中で、特に男児に人気なのが、タイ王国軍により行われる“子どもの日イベント”です。全国各地の軍施設がその会場として一般開放されます。例えば陸軍基地では戦車の乗車体験などができ(実物の銃器にも触れるらしい!)、海軍基地では軍用船に乗れるそうです。
△動画:空軍による航空ショーの様子
さて、首都バンコクの市民に人気なのは空軍による航空ショーです。主にLCC便の発着するドンムアン空港と隣接する空軍基地が一般開放され、ここで迫力の飛行演習(航空ショー)を見学することができます。
子どもの日には計5回程の演習が予定されています(年により変更もあるようです)。昼過ぎ頃になると見学者の数が増え空港周辺の道路が大渋滞するので、なるべく午前中早めの回の参観がオススメです。
一回目の飛行演習は午前8時半頃から始まります。これに合わせて会場となる空軍基地は朝7時頃から入場可能となるようです。ドンムアン空港内の数箇所に送迎用のバスが用意されており、これに乗って基地内へと移動します。
普段入ることは許されない軍施設内ですが、この日は食べ物屋台等が立ち並んで朝からお祭り状態です。
警備&案内係りの兵隊の対応もとてもフレンドリーで緊張感はありません。セキュリティチェックを終えて基地内滑走路上に仕切られた会場に入場すると、そこには様々な戦闘機が並び、格納庫の中にも各種ミサイル等が展示されています。
午前8時、基地内放送で国歌が流れると一瞬空気が変わります。大人も子どもも全員直立不動で国歌斉唱、日本ではなかなか目に出来ない光景です。少しすると2名の兵士が戦車の上に登り何やらアジテーションを始めました。現役の兵士とは思えないトークの上手さ&テンションの高さです(何を喋っているのかは理解できませんが)。
すると突然、一機のF16戦闘機が低空飛行で目の前を通過。かつて聞いたことのないジェット音に驚きました。その後30分程の間、編隊による飛行訓練やヘリコプターからの降下訓練などが行われます(ちなみに数年前の子どもの日、別基地での公開演習中に戦闘機一機が参観者の目の前で墜落したとのこと、恐ろしい)。
終了後、訓練を終えたばかりの戦闘機やヘリが滑走路に並びます。なかなか壮観な光景です。
基地内に展示されている飛行機や対空戦車には実際に内部に搭乗できるものもあります。飛行機のコックピットに座った子ども達はとても嬉しそうでした。
軍により催されるこの“子どもの日イベント”には、タイの子ども達の愛国意識を高め国家維持の重要性を学ばせる、というねらいがあるそうです。日本では考えられない様な話ですが、異文化に触れる楽しさがあります。戦闘機マニアでない大人でも十分楽しめるイベントだったと思います。童心に返って興奮してしまいました。
投稿者:もじゃ タイ在住7年目。タイ料理好き。屋台好き。酒好き。和食を全く必要としない、かなりタイ化した日本人(タイ語は全然話せないのですが)。街の路地裏を徘徊するのが趣味。基本的に単独行動派。現在、子育て奮闘中です。
●開催データ | |
国名 | タイ |
都市名(地域名) | バンコク |
イベント名(日本語) | 子供の日・空軍ショー |
イベント名(現地語) | วันเด็ก |
開催時期 | 毎年1月の第2土曜日 |
初回開催年 | 不明 |
来場者人数(規模感) | 子連れの家族多数 |
アクセス | バンコク・ドンムアン空港内タイ王国空軍施設 |
主催する団体(名称) | タイ王国空軍 |
公式ホームページURL | 不明 |
料金 | なし |
予約 | なし |
知名度 | ★★★★★ |
おもしろ度 | ★★★★★ |
開催場所(主な会場) | バンコク・ドンムアン空港内タイ王国空軍施設 |
開催場所(住所) | 171 กองบัญชาการกองทัพอากาศ Phahonyothin Rd, แขวงสีกัน Khet Don Mueang, Krung Thep Maha Nakhon 10210 |