100%ビーガンライフを楽しめるフェスティバル「ビーガン・フェスティバル・アデレード」

野菜や果物を豊富に使ったジュースには多くの人が集まっていました

アデレード(オーストラリア)

オーストラリアの南にある南オーストラリア州の都市アデレードで開催される健康と環境をテーマにした最も大きなコミュティイベントの一つに、ビーガンフェスティバルがあります。週末の土日の2日だけ開催にも関わらず2017年には20,000人近くが来場しました。今回はそんなビーガンフェスティバルを徹底解剖!

会場であるビクトリア・スクエアの一角にはビーガンの頭文字Vの字が飾られています

会場であるビクトリア・スクエアの一角にはビーガンの頭文字Vの字が飾られています

【ビーガンて??】
日本ではまだまだ馴染みのないビーガン、まずはその意味から。
ビーガンというとベジタリアンと混同されがちなのですが、趣旨は異なる2つなのです。

「ベジタリアン」→自分の健康を考え野菜を中心とした食生活。
「ビーガン」→地球規模の環境問題などを考えた結果に人間が食べられるものはなんだろうかというところの重点が置かれているのです。
ビーガンはいくつかの種類があって、食べるものだけではなく身に着けるものまでこだわるという考え方もあるほど奥深いもの。このフェスティバルでビーガンがどんなものなのかを深く知ることができます。

いかがでしょうか、ベジタリアンとビーガンの違いお分かりになったかと思います。
世界規模で地球の温暖化が叫ばれる中、自然の多いオーストラリアだからこそ環境問題を考えてるこのビーガンへ流れる人も多くなっているのです。

ビーガンをテーマにした質問に子供たちが答えています

ビーガンをテーマにした質問に子供たちが答えています

【たったの5豪ドル】
入場料はたったの5豪ドル、ビーガン料理のお料理教室、ヨガ教室、栄養教室、ビーガン・ベジタリアンの食べ物うやオーガニック化粧品の販売などなど内容盛りだくさん。

会場ではオーガニックの化粧品も大人気。ローカルなのでどこでも買えるわけではないというスペシャルなものが多いです

会場ではオーガニックの化粧品も大人気。ローカルなのでどこでも買えるわけではないというスペシャルなものが多いです

【大盛況のクッキングクラス】
来場者が毎回楽しみしているのが、シェフやフィットネスインストラクターや栄養士によるビーガンクッキングのお料理教室。仮設のクッキングルームは毎回満員の人気イベント。そしてデモンストレーションで作られたお料理を試食できるダブルのお楽しみがあります。お料理も苦手という人でも身近にあるもので簡単にできてしまうレシピばかりなのです。すべてオンラインブックで見ることができるので紙などに書き取る必要もありません。

イベントのお料理教室は今年で二回目のTegan Steele。自身とお母様どちらもがビーガンになってから健康を取り戻したという経験の持ち主。スムージーと生春巻きのクラスはほぼ満席で人気のレシピでした

イベントのお料理教室は今年で二回目のTegan Steele。自身とお母様どちらもがビーガンになってから健康を取り戻したという経験の持ち主。スムージーと生春巻きのクラスはほぼ満席で人気のレシピでした


動画:ビーガンクッキングのお料理教室01

動画:ビーガンクッキングのお料理教室02

【ゴミゼロを目指して】
チケットや会場のプログラム、または様々な紙による紹介などは最小限に抑えられています。また大きなイベントになると問題になるのが食べた後のカトラリー類のゴミ。
会場で使われるカトラリーはすべてリサイクルできるものとなっています。
昨年、2017年のイベント会場のゴミはリサイクルのできなゴミは約1/4に留まりました、コンポストとなるゴミは42%、そしてそれ以外はすべてリサイクルできるゴミとなりました。会場にはリサイクルを捨てるゴミ箱があちらこちらに置かれているのが特徴です。

屋台の食べ物にはすべてリサイクルできるカトラリーが。食べ終わった後は、リサイクル用のゴミ箱に捨てます

屋台の食べ物にはすべてリサイクルできるカトラリーが。食べ終わった後は、リサイクル用のゴミ箱に捨てます

会場内のゴミ箱は分別によって色分けられています。緑→オーガニック、黄→リサイクル、赤→埋め立てられるゴミ 子供たちもゴミを上手に分けて捨てられているようでした

会場内のゴミ箱は分別によって色分けられています。緑→オーガニック、黄→リサイクル、赤→埋め立てられるゴミ
子供たちもゴミを上手に分けて捨てられているようでした

【子供たちも楽しめる】
会場には常設の噴水の設備やその他身体を動かして遊べるものがあるので子供たちもそれぞれに楽しむことができます。また青少年の環境問題を考える団体の子供向けのプレゼンテーションもあり。子供のうちから環境問題を考えるよい機会につながっています。

常設されている公園内の噴水では子供たちが水遊び。疲れることを知りません

常設されている公園内の噴水では子供たちが水遊び。疲れることを知りません


動画:ビーガンフェスティバル会場の様子

【動物たちに命を考える】
オーストラリア国内で動物愛護のグループは数えきれないくらい存在しています。人間は彼らの命があって生きることができる、ビーガンでない人たちもそんなことを知るよいきっかけとなっているのを会場で感じます。

愛護団体のブースではTシャツや、帽子などを買う人が目立っていました

愛護団体のブースではTシャツや、帽子などを買う人が目立っていました

動物好きな人も多く、会場内は犬を連れた人も目立っていました

動物好きな人も多く、会場内は犬を連れた人も目立っていました

【これがビーガン?】
会場には身体にそして自然に優しい食べ物が揃っています。最近、話題になっているスムージーのお店も目立ちます。人気なのは、やはりアジア系のお料理、日本のお好み焼きやちらし寿司(最近の傾向としてオーストラリアシェフが作るようになっています)にも人気が集まっています。

野菜や果物を豊富に使ったジュースには多くの人が集まっていました

野菜や果物を豊富に使ったジュースには多くの人が集まっていました

イタリアからはリゾットライスボール、手軽に食べられるので人気でした

イタリアからはリゾットライスボール、手軽に食べられるので人気でした

【これからのビーガンは】
この先ビーガンはどうなるのでしょう、という専門家たちによるプレゼンテーション、今後ますます話題となる地球温暖化、オーストラリア国内での関心は高まる中、これから食べ物だけではなく、コスメティックやファッション業界へも広がっていくだろうと予測されています。ビーガンをファッションとしてブームになる兆しも見えていて会場では、オーガニック化粧品にも多くの女性が集まっていました。

メインステージではスピーカーたちによるプレゼンテーションが。私たちが今自然にできることなどをテーマには、多くの人が耳を傾けています

メインステージではスピーカーたちによるプレゼンテーションが。私たちが今自然にできることなどをテーマには、多くの人が耳を傾けています

ビーガンには馴染みのない方にも健康や環境を考えるよいきっかけ作りになるビーガンフェスティバル、10月末の気候も良い時なので是非一度会場に足を運ばれてみてはいかがですか?

投稿者:さくら麻美

オーストラリアをこよなく愛しアデレード在住15年となりました。ローカルな情報をもとに撮影・取材活動、また留学生や旅行者のガイドをやってます。
Instagram:https://www.instagram.com/sakura_photomuseum/

●開催データ
国名 オーストラリア
都市名(地域名) 南オーストラリア州
イベント名(日本語) ビーガン・フェスティバル・アデレード
イベント名(現地語) Vegan Festival Adelaide
開催時期(前回開催) 2018年10月(前回 2018年2月27・28日)
初回開催年 2007年
来場者人数(規模感) 17,000人前後
アクセス ビクトリアスクエア(州都アデレード市内中心部)
主催団体(名称) Vegan Festival Adelaide
公式ホームページ https://veganfestival.info/
料金 入場料 5豪ドル(12歳以下は無料)
予約 不要(
知名度 ★★★☆☆
おもしろ度 ★★★★☆
開催場所(主な会場) VICTORIA SQUARE • TARNTANYANGGA
開催場所(住所)